基本的な財務指標に関する解説

基本的な投資の考え方

当ブログでは米国株について財務指標の数値から今後10年間の財務状況を予測し、予想株価と期待収益率を計算していますが、そもそもそれらの数値の意味がわからないと何をやっているのか?わからないですよね。そこで財務指標の解説を行います。出来るだけわかりやすくまとめることが目標です笑

目次

はじめに
いざ、株式を取得しようとしても、その会社の株価が割高なのか?割安なのか?わからないと投資する際に不安ですね?また株価についてもある会社は1株100円なのに、もう一方の会社は1株2000円だったりするとどう比べていいのかもよくわからなくなりますよね??

そんな時に多くの投資家の人は財務指標に関する株価指標を利用しています!!

これらの指標を活用し、将来的な株価の予測や現在の株価が適正なものなのか??を判断しています。また2つの会社どっちに投資しようか??とか迷った時にも使えます。
ROE(株主資本収益率)
ROEに関する解説
いきなりですが、ここに2つの会社A社B社があるとします。この2つの会社はそれぞれ純資産100億円保有しており、2社ともに純利益を1億円上げていると仮定します。
A社は純資産100億円のうち負債が90億円あり、自己資本は10億円です。
この場合、株主資本収益率ROEは10%となっています。
(純利益1億/自己資本10億=10%)

一方、B社は純資産100億円のうち負債が50億円あり、自己資本は50億円です。
この場合、株主資本収益率ROEは2%となります。
(純利益1億円/自己資本50億円=2%)

では投資家にとってどちらが良い会社なのか??    ……A社です。
なぜA社が良いのかというとA社は株主の投資金に対して利益を多く上げているつまり、
ROEが高いほど資本を効率よく使い利益を上げている企業であるということです。

ちなみにアメリカ大企業の平均的なROEは12~15%と言われています。これは単純にアメリカの大企業が毎年毎年株主から預かった資本を12~15%ずつ増やしているということになります。
ROEが高い企業に投資するのが正解なのか?
これは、基本的にはYESです。
ただし1つ注意点があるとすれば、過去数〜数十年間”一貫してROEが高い企業"であることが重要です。何故ならば業績とは関係なく一時的にROEが高くなる方法があるからです!
それはいったいどんな方法なのかと言いますと、”借入金で自社株購入を行なっている場合”です。
自社株を購入することで株主資本の割合が減少するので、結果的にROEは高くなります。しかしながらこれは銀行などから借りてきたお金を株主に還元しているだけです。また将来的には借入金を返済していかなければならないので経営がきつくなります。
EPS(1株あたり純利益)
EPSに関する解説
またまたA社とB社の登場です。A社は税引き前の純利益として3000万円、B社は税引き前の純利益を5000万円計上しました。ここだけ見るとB社の方が良い企業かと思いがちですが、そうではありません!

実はA社とB社では発行済の株式数が異なっていました。A社が10万株に対し、B社が20万株発行していたとすると1株あたりではA社の方が利益を得ているということがわかります!!

このEPSが安定して高い企業というのは、毎年1株あたり高い収益を得ている(利益率が高い企業)ということがわかります。
PER(株価純資産倍率)
PER(株価純資産倍率)の解説
先ほどのA社とB社の株価を比較するとA社が1株1500円、B社が1株5000円だったとします。
すると株価を1株あたりの利益(EPS)で割ったPERはA社は5倍、B社は20倍となりA社の株が割安であるという判断材料になりますね!
BPS(1株あたり純資産)
BPSについて
冒頭でA社B社の純資産が100億円とか言ってますが。。。ここでは設定をリセットしてそれぞれ3000万円と5000万円としてください笑

A社とB社を比較するとB社の方が純資産が多く安定した企業のように思えますが、それは違います。
ここでも発行済株式数が影響します。A社が10万株発行しているのに対してB社は20万株発行しているとすると一株あたりの純資産はA社の方が多くなります。
PBR(株価純資産倍率)
PBRに関する解説
先ほどのA社とB社の株価と一株あたり純資産(BPS)は上記のようになっているとすると、A社はPBRが5倍 
B社はPBRが20倍であり、A社の方が割安であるということがわかります。BPS,PBRはこのようにそれぞれの指標を純資産あたりで算出したものです。
最後に
当記事は財務指標を解説するために作成されたものであり、投資を薦めるものではありません。
投資の実施についてはくれぐれも自己判断でお願い致します。

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